- 出演者
- 島本真衣 大下容子 松尾由美子 松岡修造 佐々木亮太 菅原知弘 斎藤康貴 中室牧子 林美桜 水越祐一 柳澤秀夫
日本製鉄による米国のUSスチール買収について、バイデン政権が近く買収を阻止するという報道がある中、書簡は経団連など日米の経済団体の連名で買収計画を審査する米国の「対米外国投資委員会議長」であるイエレン財務長官に送られた。書簡では、(買収計画が)「政治利用され米国経済と労働者を危険にさらしている」と強い懸念を示した。そのうえで、「政治的干渉が広がれば米国の投資環境は大きく損なわれる」と訴えている。
自民党総裁選はきょう午前10時に告示され、過去最多の9人が立候補を届け出た。1推薦人20人の確保が必要な立候補で告示目前の昨日、外務大臣・上川陽子氏が駆け込みで出馬を表明した。
12月公開の映画「劇場版Doctor−X」に綾野剛さんが出演。大門未知子が孤高の天才医師となるまでの過去を知る重要人物として登場する。
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昨日、立憲民主党の代表選挙の候補者4人は、能登半島地震の被災地を視察した。4人は「全国的な支援の枠組みを強化していきたい」などと述べた。
自民党総裁選では、9人目に名乗りを上げた外務大臣・上川陽子氏が出馬表明会見を行った。会見では物価高対策や賃上げなど、岸田路線を引き継ぐ姿勢を打ち出した。そして争点でもある政治とカネの問題については、「しっかりと対応していく、これは基本である。透明性の高い政治活動がしっかりと行うことができるようにしていきたい」などと述べた。
史上最多9人で争われる自民党総裁選。昨日は上川陽子外務大臣が出馬表明をした。40代が2人、女性候補が2人となっている。さらに河野太郎デジタル大臣・林芳正官房長官・高市早苗経済安保担当大臣・上川陽子外務大臣と現職の閣僚が4人立候補している。さらに昨日自民党総裁選挙管理委員会が遊説スケジュールを発表している。今日の午後1時からは党本部で演説会が行われる。明日は共同記者会見。明後日は日本記者クラブで公開討論会が予定されている。そして演説会が各地で始まる。土曜日の愛知をはじめとして福島、沖縄、愛媛、大阪、東京、島根と7か所で演説会を開く。16日の石川県は公開討論会が予定されている。22日からは3日間にわたって候補者が国民の質問に答えるというオンライン討論会を行うなど、15日間あるとはいえかなり日程はハード。現職閣僚の出馬について岸田総理は、先月15日の閣議後に「お気兼ねなく閣僚としての職務に支障のない範囲で堂々と論戦を行ってほしい」と発言した。
自民党総裁選の期間中には重要な政治日程が続いている。今月19日には日銀金融政策決定会合が開かれる。24日にはニューヨークで国連総会の一般討論演説が始まり、25日にはG20外相会合が行われる予定となっている。日本では27日に新総裁が決まり、政府・与党は10月1日にも臨時国会を召集する方向で調整に入っていて、衆参両院の本会議で総理大臣指名選挙を行った上で新しい総理大臣が誕生する。10月にはラオスでASEAN関連首脳会議が予定されている。日経新聞によると、9月の国連総会には任期中の岸田総理が出席する方向で調整している。中室氏は「40代の小泉さん・小林さんが立候補できたのは派閥解消の影響が大きいように思える。世代交代か経験を取るかは難しい判断になると思う。候補者には今後10年の日本をどうしていきたいかを明確に打ち出してほしい」などと述べた。柳澤氏は「1番の争点は政治とカネの問題。個別の政策論争も重要だが、その土台には政治への信頼が不可欠。解散総選挙も見据えて政治とカネの問題をいかに解消するのかという視点で国民は見ていく必要があると思う」などと述べた。
干ばつ、森林火災。今年は歴史的猛暑に見舞われ各地で自然災害が多発した。そして地球温暖化はコーヒーという身近なものにまで影響を与えている。人々にとって生活の一部となっているコーヒー。しかし地球温暖化による猛暑や干ばつにより生産量が減少、今年のコーヒー豆の国際価格は最高値を更新した。環境対策が不十分な場合、2050年にはコーヒーが飲めなくなる可能性もある。この状況に専門家も警鐘を鳴らす。さらにコーヒーが抱える問題は環境だけではないという。温暖化や貧困などによって起こるコーヒー2050年問題は現実となってしまうのか。しかし、そんな未来を阻止しようと奮闘する企業があった。秘密兵器は自転車。消滅の危機に瀕するコーヒーを救えるのか。松岡修造が全力で取材した。
コーヒーをスタジオで試飲。コーヒーが消滅の危機。コーヒーが日本で独自の進化を遂げた。2050年にコーヒーが飲めなくなる!?。自転車でコーヒー農家を支援。コーヒーに関する世界最古の文献は医学書「医学集成」(西暦900年ごろ)。著者はアラビア人の医師・ラーゼス。それによると、コーヒー豆の煮だし汁を薬として患者に飲ませていた。コーヒーには消化や強心、利尿の効果がある。日本人はどのくらいコーヒーを飲んでいるのか。週に1回以上飲む人は約8割、毎日飲む人は約7割。
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コーヒーが日本で独自の進化をした。インスタントコーヒーは日本が作った。化学者・加藤博士が1901年にニューヨーク州で開催された博覧会で、「ソリュブルコーヒー」(溶けるコーヒー)と名付けて発表。これがインスタントコーヒーの始まりとされている。缶コーヒーは島根県で喫茶店を経営していた三浦義武さんが「世界にも輸出したい」と試行錯誤し、1965年に世界で初めて缶コーヒーを販売。名前はミラコーヒー。アイスコーヒーは明治時代、コーヒーをガラス瓶に入れ井戸水に浸して冷やしたのが始まり。夏を涼しく過ごしたいという日本人の知恵から生まれた。
2050年にコーヒーが飲めなくなる!?。全日本コーヒー協会・萩原孝治郎会長によると、コーヒー栽培に地球温暖化が大きな影響を与えている。コーヒーの生産量が減るもう1つの要因に、コーヒー農家の貧困がある。
私達のよく知るコーヒー豆はコーヒーノキという植物の実の中に入っている種子で、現在多く流通しているのはアラビカ種とロブスタ種といわれている。アラビカ種は全生産量の約60%を占めており、酸味と豊かな香りが特徴で質の良いコーヒーと言われる一方、ロブスタ種は苦みと香ばしさが特徴で病気に強い品種と言われており、風味の変化が少ないことから加工品にもよく使用されている。コーヒーを栽培するには土壌の質、気温や湿度、日当たり、雨量など様々な条件をクリアする必要があり、栽培に適していると言われる赤道を挟んで北緯25度から南緯25度までの一帯「コーヒーベルト」の中でも、栽培できる環境は非常に限られている。環境の変化によって病害が発生するというコーヒーノキ。環境対策が十分でない場合、現在、市場に出回るコーヒーのほとんどを占めるアラビカ種の産地は2050年には50%減少してしまう。そうなるとコーヒーを飲めなくなるケースも出てくる。全日本コーヒー協会・萩原孝治郎会長は「農家がコーヒーを作るのが大変で、利益もないのでやめてしまうなど、そういう点が心配になっている。一番問題なのは、コーヒーベルト地帯では規模が大きいので、山一つぐらいコーヒー農園があり、人が必要。肥料の価格はどんどん上がって、そういう理由で収入は減ってきて、貧困につながっている」と説明。環境問題に加え、農家の貧困が原因で生産者も減少傾向にあるという。萩原会長は「消費者一人一人に、コーヒーの2050年問題が近づいていることを考えてほしい」と話した。
コーヒーの「2050年問題」について、松岡修造の解説。気候が変わると、コーヒーベルトが上がる可能性もあるという。福岡・柳川市・杏里ファームでは、6年前にコーヒー豆(アラビカ種)の栽培をスタート。日本の気候は栽培に適していないが、ハウスで温度や湿度を調整しながら栽培している。杏里ファーム・椛島大翔さんは「今後外国産の豆を輸入しづらくなり、家庭にコーヒーが届かなくなってしまうかもしれない。国内で栽培する人が増え、国産コーヒーが消費者の選択肢の1つになれば」と話した。
グアテマラ出身のGOOD COFFEE FARMS・カルロスメレン代表は、母国のコーヒー農家が直面している貧困問題を解決するべく、自転車を用いた画期的な取り組みを行っている。
地球温暖化によって、コーヒー豆の生産量が減少する「コーヒー2050年問題」。コーヒーの研究機関であるワールドコーヒーリサーチでは、コーヒー2050年問題への対策として、病気や高温に強い品種の改良に取り組んでおり、現在その数はトライアルを含め約5000品種にのぼるという。コーヒー生産者の貧困問題の解決に取り組む企業を、松岡修造が取材した。その秘密兵器は自転車だという。
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GOOD COFFEE FARMS代表・カルロスメレンさんに話を聞いた。カルロスさんはコーヒー生産国・グアテマラ出身で、母国から年間50tのコーヒー豆を仕入れ、卸売り販売をしている。カルロスさんは内戦の影響で国を離れ、知人がいた日本に住むことになったという。自身がグアテマラ出身だと話すと、多くの人が「コーヒーの産地だね」と言ってくれるため、改めて母国のコーヒーの素晴らしさに気づいた。グアテマラのコーヒー農家と連絡を取り合い、コーヒーの輸入ビジネスを始めた。そこで目にしたのが、現地のコーヒー農家の貧困問題だった。カルロスさんは「悲しいし、そのあとは怒りが生まれた。救うことが私のミッションだと思った」と話した。現地の農家は、コーヒー豆を「脱穀」する技術を持つ人は少なく、栽培と収穫のみを行っている人が多かった。そのため農家の取り分は少なく、貧困が深刻化。コーヒー農家をやめる人も多かった。コーヒー農家の生活を助け、母国・グアテマラの素晴らしいコーヒーを世界に届けたいという思いから、カルロスさんは自転車パルピングの開発に着手した。東京・日本橋の映像。松岡修造のコメント。
コーヒーの製造工程には、コーヒーの実から種を取り出す「脱穀」のような作業がある。その作業を自転車のペダルをこぐことで、簡単に行えるようにしたのが「自転車脱穀機」。カルロスさんが開発した自転車脱穀機は、7年をかけて改良を重ね、現在のモデルが完成した。最新モデルの場合、1時間で1tの実を脱穀できるといい、一般的に使われる電動の脱穀機の倍の処理能力だという。GOOD COFFEE FARMS・カルロスメレン代表は「自分のお金で自転車脱穀機を作って、その後彼ら(小規模農家)にあげる」と話した。カルロスさんはこれをコーヒー農家に無償で提供することを決めた。すると手軽で運用コストも低いという利点から、現地の多くの農家から提供してほしいという声が殺到。現在は250人以上が所属する生産者団体に、約20台を提供している。グアテマラ現地生産者・イサイアスさんは「カルロスと出会って収入が3倍になった」と語った。イサイアスさんはカルロスさんと出会う前からコーヒーの生産をしていたが、赤字になりやめようとしていた。ところが収入が大幅に増え、今後もコーヒー農家を続けていきたいという。カルロスさんも新鮮なコーヒー豆を現地から仕入れることができる。松岡修造のコメント。
「自転車脱穀機」は貧困問題の解決になるだけでなく、電気や水、燃料を使わないため、コーヒー生産地減少の原因である地球温暖化の防止にもつながる。カルロスさんは生産者にも地球にも優しい発明をした。利用客は「サステイナブルでフェアトレードのコーヒーはあまりない」と話した。カルロスさんは「グッドコーヒーファームズは生産者にグッド、飲む人にグッド、地球にグッド」と語った。
コーヒー農家の貧困問題解決に挑むカルロスさん。当初グアテマラの農家は貧困が原因で、諦める癖がついていたが、その考えを変えるため、日本で学んだある言葉を母国で伝え続けているという。GOOD COFFEE FARMS・カルロスメレン代表は「『頑張る』。仕事、学校、どこに行っても、その言葉をみんな使っている。素晴らしいと思う」と話した。グアテマラ現地生産者・イサイアスさんは「日本の文化を取り入れて、私の人生が変わったと思う。他人の人生を見る目が変わったから」と語った。
コーヒーの「2050年問題」について。松岡修造は「生産者に思いを馳せることによって、生産者にとっても消費者にとっても、地球のことを考えても、最終的にはgoodな関係性を捉えることができる」と話した。慶応大学教授・中室牧子、ジャーナリスト・柳澤秀夫のスタジオコメント。