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本日は日本のファストフードの話、うどん。うどんの美味しさを語るうえで大切にしているのは「コシ」。うどんの奥深さについて迫る。
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うどんの消費量が1番の香川県。この地で愛されているのは讃岐うどん。食べ方はいりこだしを入れたかけうどん。茹でたうどんを汁に入れて食べるスタイルや、醤油をうどんにかける食べ方がある。日本人が愛してやまない「コシ」。コシとは一体何なのか紐解く。面の材料は小麦粉、水、塩。小麦の発祥は中央アジア高原地帯、西へわたりパスタ、中国では麺料理、そして日本へわたりうどんになったとされている。小麦から作られるうどんとパスタの違いについて、パスタはうどんよりも歯ごたえがあり口の中で切り刻むようなイメージだという。一方うどんは噛むことが魅力だという。うどんを学術的に研究している日本うどん学会理事の小島さん。コシの言語の由来は力士の粘りを表すときはコシが強いといい、土俵際で粘る力士は腰が強いというが、ただの硬さでは無くて弾力性も含んだ総合的な食感をコシという。工学院大学の山田さんはご当地のうどんの面が切れるまでの変化を計測。中でも特徴的なご当地うどんを紹介してもらった。一番歯ごたえがあるのは五島うどん。讃岐うどんは歯ごたえはそこそこだが粘りつよいのが特徴。さらに伊勢うどんは柔らかな食感が特徴となっている。ご当地によってこれだけの食感にバラエティーのある麺類の文化は世界にも例を見ないと山田さんは話す。パスタの製法は型から出てきた面を乾燥させるシンプルは作り方。そこでうどんの製法も調べてみた。長崎県の五島列島では7世紀から9世紀にかけて中国から伝わってきたことから五島うどんが作られたという説がある。
この島ではうどんをどのように食べられているのか。うどんを入れた鍋を食卓に乗せ、煮えたぎった鍋からうどんをとっている。五島うどんは細いのが特徴とされている。あごだしのつゆにうどんをいれてネギを加えて食べる。職人の浜崎さん、面作りは朝の5時から始まる。小麦粉に塩水を加えて練り上げる。練り上げた生地をロール状でひとかたまりにし、切り出した生地をひねりながら伸ばしていく。2本の棒をつかって八の字を描くようにまいていき、1時間寝かせる。熟成した面を少しづつ伸ばして寝かせる。ことを繰り返しのばしていく。こうして伸ばされたうどんを一昼夜乾燥し、一定の長さでカットして完成。このように生地を切らずにひたすら延ばす製法を手延べという。現在手延べで作る製麺所はこの地で20か所以上ある。この製法はこの地で長く愛されてきた。
今度は香川県の讃岐うどんの作り方を調べる。職人の香川さん。生地は折り方を変えて足踏みをする。さらに綿棒で伸ばし生地を鍛える。包丁で切るこの製法は手打ちという。日本のうどんは手打ちか手延べが主流となっている。工学院大学の山田さんはこの作り方にコシの正体があるという。日本独自のうどんの食感のことをCHEWYTEXTUREという。CHEWYはチューインガムで用いられており、コシや粘り強さを含めた包括的な表現とされている。ヨーロッパの小麦はタンパク質量が多いので一生懸命作らなくても食感が出てくる。日本の小麦はタンパク量が少ない。パスタにはデュラムセモリナというグルテン含有量が15%に対し、日本産の小麦は7から8%とされている。グルテンは粘り気が強いグリアジン、弾力が強いグルテニン。この2つをより協力にするのが工程に隠されており、讃岐では足踏み、五島ではねじり、寝かせによって強いコシを生んでている。パスタの断面図を顕微鏡で見てみると、グルテンがうつっているが乾燥うどんにはグルテンはほとんどない、五島うどんとさぬきうどんにはまんべんなくグルテンがうつっている。
香川県民の麦への執着について。うどん県とされる香川県には全国各地から客が訪れる。そのキッカケになったのが麺通団とされるさぬきうどんを食べ歩くエッセイ本「おそるべきさぬきうどん」。本の著書の田尾さん。訪れたのは1980年創業のうどん専門店。定番はかけうどん。田原さんが注文したのは冷たいダシに冷たい麺をあわせたひやひや。麺はねじれて縮れてエッジが立っている。麺は打ち立て、切りたて。初代店主の山内さんはもとは瓦職で、店は元々瓦の工場だった。40歳の頃に瓦が売れなくなりうどんの製麺所を恥始めた。田尾さんはこうした製麺所で出すスタイルが県内にたくさんあることに気づいた。近所の人が立ち寄る店だからこそルールは様々で、他の店では客が麺を茹でてから食べる。さらにお好みのトッピングを入れて食べる店が多いという。どうして香川県でうどんの文化が根付いたのか。製粉会社代表の吉原さんは讃岐うどんを研究している。うどんは農民の生活は明治、大正時代に至ってもかなり貧窮極まる生活で、コメがとれにくいところでは小麦でいくしかなかったという。すくない水の中でも育つ小麦を栽培していることで、うどんが普及した。
うどんには優しさがある。パパが離乳食を作るためにうどんをつくっている。そわくんの父、てんまさんは自分の母がよくうどんを作ってくれたという昔を思い出しながらつくっていた。うどんはあったかい感じがすると話した。
今から50年前に作られた冷凍うどん。電子レンジにかけるだけで出来たてのようなうどんが食べられる。冷凍うどんを作ったのは香川県の企業だった。当時開発に携わっていた樋口さん。樋口さんが努めていたのは冷凍食品の会社で、最初は讃岐うどんの調査から始めた。樋口さんたちは讃岐うどんのコシを全国に届けることにこだわった。工場では小麦粉と塩水を練る機械があり、職人さんがこねていく工程を再現している。生地は1本ずつ包丁で切っていく。麺の中は周りが80%くらいの水分量で中心部が50%ぐらいの水分量としている。 樋口さんは麺をカットして水分量をはかりグラフ化した。この茹でたて麺を瞬間冷凍することで出来立てのような麺を提供できる。こも冷凍うどんは2024年には年間6億食を販売する最大の冷凍麺ブランドとしてギネスに認定された。日本最大のうどんチェーン店では各店舗で打ち立て、切りたて、茹でたてを提供している。2011年ではこの店舗がハワイで初の海外進出をした。現在12の国、地域に300店舗以上展開している。日本うどん学会理事の小島さんはうどんという概念はなかを排除しない日本の多様性の象徴と話した。
