- 出演者
- 博多大吉(博多華丸・大吉) 博多華丸(博多華丸・大吉) 橋本真衣 ケンドーコバヤシ
京都の「日の出うどん」はカレーうどんが名物。開店前の月曜日午前11時前に訪れると既に大行列ができていた。30種類以上のメニューがあるが、9割の客は「特カレーうどん」を注文する。自家製カレールーとかつおダシをあわせ、具は九条ネギと刻んだお揚げ。カレールーは創業から変わらず10種類の以上のスパイスを配合。カレーに負けないよう片栗粉をうどんダシで溶くことで独特のコクと深みが生まれるという。元々はタクシードライバーたちの憩いの場だったが、カレーうどんが美味しいと観光客に広がり人気になった。
オープニング映像。
今回のゲストは大阪府出身のケンドーコバヤシさん。福岡市の「因幡うどん」を貸し切りにして収録。井上陽水さんも愛する名店だという。冒頭に紹介した「日の出うどん」のカレーうどんはケンコバも体験済み。鉄が曲がるほど熱々だと語った。
愛媛・松山市の「鍋焼うどん ことり」は常に満席の人気店。メニューは創業以来、「鍋焼うどん」と「いなりすし」の2種類のみ。松山市ではほとんどの店が鍋焼うどんをアルミ鍋で提供している。戦後、土鍋よりも入手しやすかったからだという。砂糖がごちそうだった戦後の名残でスープは甘め。
宮崎市の「三角茶屋 豊吉うどん 吉村店」は朝6時から開店。人気メニューは「天玉かうどん」。天=魚のすり身の天ぷら、玉=たまご、か=天かす、これを略して天玉かと呼ぶ。昭和7年の創業当時は魚市場や工場の近くに店があり、朝から働く人の朝食の定番スポットになったという。
過去5回にわたって全国各地のうどんを紹介してきたが、まだ紹介していないのが「東京都」。東京は日本全国からうどん店が集結しており、店舗数は日本一。秋田から佐藤養助、群馬から五代目花山うどん、三重から二代目甚八、愛知から味噌煮込罠などが出店している。うどん王国・香川から進出したのが「うどん丸香」。シンプルなかけうどんに海老天をトッピングするのが人気。「おにやんま 五反田本店」も香川から上陸。一番人気は「とり天ちくわ天かけうどん」(590円)。味良し・コスパ良しの立ち食いスタイルが忙しい東京人に大ウケ、都内に10店舗を展開している。
未だ東京に適応できていないU字工事が東京に適応・進化するうどんを大調査。最初に訪れたのは福岡の名店「萬田うどん」の2号店。新宿区にある「うどん 萬田次郎」は割烹料理店風の趣ある雰囲気。福岡「萬田うどん」の人気メニューはごぼう天うどんだが、東京では限定メニューで勝負している。立地を生かし、とことん素材にこだわり、「濃厚貝汁つけ」は豊洲市場から入手した新鮮で大きな国産はまぐりを使っている。麺は透明感があってつるつる。
U字工事が虎ノ門ヒルズ・森タワー4階にある「あんぷく」のオシャレうどんを調査。福田が食べた「3種のチーズのフレッシュトマトとバジルのうどん」はパスタのような見た目だった。益子が食べた「牛すじ黒カレーうどん」は8時間煮込んだ名物メニュー。2種類のカレールーをブレンド、牛すじはトロトロ。オーナー安江さんは洋食店を営んでいた父の影響で料理人を目指し、和の鉄人・道場六三郎のもとで修行した。東京やニューヨークのレストランで働き、フレンチ・イタリアン・中華などの技術を習得。豊富な経験を活かせるメニューがうどんだったという。うどんだけで50種類以上のメニューがある。
原宿のファッションスポット・キャットストリート裏にある「麺散」は外観も内装もオシャレが敷き詰められた空間だった。仕事着はアパレルブランドとコラボ。ファッショナブルなうどんの正体はCMのあと。
U字工事が原宿にある「麺散」のファッショナブルなうどんを調査。ねじったアートなうどんに美し過ぎる紅しょうがの天ぷらがのっていた。麺散は外観・内観・細かい装飾など隅々まで岡田茂さんがプロデュースしている。何よりもこだわるのは勿論うどんの味。「東京うどんの名店」から職人が集い、一切妥協しない麺作りを心がけている。
長野・上田市で愛される「中村屋」の肉うどんを紹介。肉は「馬肉」を使用。長野県では年老いた農耕馬を食したことから馬肉文化が始まり、すき焼きや郷土料理などにも馬肉が使われる。牛肉より歯ごたえと弾力があるという。馬肉を煮込んだつゆをそのままスープとして使用している。
山形・鶴岡市にある「笹川食堂」のメニューは肉うどんのみ(大盛り・中盛り・小盛り)。うどんに限らずラーメンや宴会料理なども提供していたが、肉うどんが評判となり、今では肉うどん一本に絞って代々家族で味を守っている。牛ではなく豚肉を使用。養豚業が盛んな庄内地方では肉といえば豚肉だという。
静岡・焼津市の「焼津ぶしうどん しょうた」は目立たない場所にありながら行列ができる人気店。焼津は冷凍カツオの水揚げ量が日本一。「焼津ごぼ天うどん」は削りたてのカツオ節を堪能できる。麺はカツオ節がよく絡むように特注の平打ち麺。華大&ケンコバがこのうどんを試食した。
うどんといえば香川県だが、2番目はどこか調査すると、うどん熱の高い2つの地域が浮上した。1つ目は福岡県。コシがないやわ麺が特徴。博多区にある承天寺は中国より帰国した僧侶が製粉技術を持ち帰り、うどん・そばなどの作り方を広めたとされる。岡澤アキラが福岡のうどんを紹介した。岡澤は福岡の情報番組MC&うどんを食べ歩くコーナーを担当。これまで700杯以上を完食。うどんの本を出版し、コンビニとコラボうどんを開発した。オリジナルのうどん体操は福岡で週6で放送されている。北九州市小倉北区にある「だるま堂」(現在は休業中)は昭和20年創業。焼うどん発祥の店といわれる。戦後の食糧難に焼きそばを提供する際、中華麺の代わりに乾麺のうどんを使ったのが始まりだという。魚粉が効いた初めて食べても懐かしい味だった。
もう1つのNo.2候補が大阪府。きつねうどんは大阪が発祥。「道頓堀 今井 本店」のきつねうどんは北海道産の天然真昆布と九州産さば節・うるめ節を使った病みつきになる一杯。大阪うどんといえばダシが命だが、新時代を迎えているという。大阪出身のAマッソがシン・大阪うどんを調査した。き田たけうどんの「キムラ君」はキムチと食べるラー油の創作うどん。ダシが命の大阪うどんの麺は主張し過ぎないツルツルとした喉越しの食感が一般的だが、近年は独特なモチモチ感の麺が人気となり「大阪讃岐」と呼ばれている。大阪讃岐を生み出した「き田たけうどん」店主の木田武史さんは、関西・東京にある人気店・釜たけうどんの創業者でもある関西うどん界のカリスマ&パイオニア。キムラ君は2011年に考案したメニューで瞬く間にブームとなり、うどんのみならず飲食業界にも広がった。木田さんイチオシのメニューが「大阪つけ麺」。いりこメインで塩味の強い醤油を使う讃岐うどんは昆布・かつおメインの大阪のダシとは合いづらいが、試行錯誤の末に完成した大阪讃岐だという。木田さんがいる限り大阪のうどんは進化を続ける。
福岡うどんも大阪に負けず進化を続けている。博多区の「えびすやうどん」は開店前から大行列。多くは韓国からの観光客だった。「カルビぶっかけうどん」はもちもち平打ち麺に中落ちカルビを合わせた。まかないから生まれた看板メニュー。SNSで話題となり韓国から客が殺到するようになったという。他の店でも行列ができており、福岡のうどんは世界レベルになっていた。大阪「三ツ島 真打」のうどんは麺がグミのような食感だと話題。圧力により麺が一気に水を吸い、塩が抜け芯まで熱が通る。粘りが増し、独特のグミ食感が生まれる。圧力釜の調整と粉の配合が重要だという。グミ系は大阪うどんのジャンルの一つとなった。
福岡には3大うどんチェーン、牧のうどん、ウエスト、資さんうどんが存在する。資さんうどんは福岡県内に43店舗を展開。オリジナルグッズや有田焼のどんぶり・湯呑みも販売する。1番人気は「肉ごぼ天うどん」。