- 出演者
- マツコ・デラックス 森田正光 緒方湊 高橋健
1歳の時から野菜の多種多様な姿や味に魅せられ、全国の農場を回り続ける高校3年生・緒方湊(17)。前回は幻の伝統野菜を紹介。今回はりんごを紹介。最も身近な果物だが、消費量が減少中。日本人が食べる果物の消費量トップ2は1973年~2007年までみかん・りんごだった。りんごに対する各家庭の支出金額を表したグラフを紹介。ピークだった1992年には7563円。その後は下がり続け、2024年は2922円に。物価自体が上がっていることも考え、1年間に食べられているりんごの数はピーク時の5分の1ほど。「りんご離れ」の主な理由は食べ手としては切る・皮を剥くのが面倒くさい。作り手としてもかなり重労働でロスも多い。台風・雪など天気の影響を受けやすい。出荷できるのは全体の50~60%。
りんごの世界。日本一の産地の青森県弘前市の市場で1日に取引される箱数は約10万箱。世界で最も食べられているりんご「ふじ」。しかし、ふじの存在を脅かすかもしれない激ウマりんごが次々と誕生している。さらに美しすぎる断面がSNSで話題を呼び、世界8カ国に拡大中、長野発ある農家が作った衝撃のりんご。
国内だけで2000種類ある全国のりんご39種類を紹介する。りんごは冷涼な気候を好むため私産地となるのは東日本、北海道から一大産地の青森県を始めとする東北各県のりんご、関東の群馬から長野まである。野菜ソムリエプロ・緒方湊くんは今で変わらずふじが一番売れている、また生産量が世界一、中国がダントツ1位で年間約3150万トンの生産量だとした。収穫量1位2位の青森・長野の中から激ウマりんご、青森・高徳と長野・シナノゴールドを紹介する。シナノゴールドは酸味もしっかりのバランスのいい味で歯切れの よいサクサク感があり、海外でも人気でイタリアでは「yello」として販売されている。長野県生まれのりんごは秋映なども人気、シナノスイートは甘さと果汁がたっぷりで幅広く愛されている。高徳は大半を占めるほどの蜜たっぷり、湊くんのおすすめは1個ずつ新聞紙で包みビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室に入れると水分が抜けないということ。
- キーワード
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りんごは好みによって分かれる。酸っぱさと甘さを分類した図を紹介した後、浅間クチーナと奥州ロマンを紹介する。浅間クチーナは小諸市宮嶋林檎園が開発した品種でレモンスカッシュのような爽やかな風味がある。銀座千疋屋のアップルパイなど加工にも使われている。奥州ロマンは蜂蜜のような甘さが広がる品種で奥州市「江刺るんるん市場」「紅果園」で販売している。紅玉は煮崩れにくくアップルパイに最適。
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メイポールという品種のりんごは生食用や加工用でもなく、授粉用のりんご。5月上旬頃、花のめしべに花粉を付けて授粉させるが、木と違う品種の花粉を授粉させることがポイント。同じ品種や近い品種の花粉ではほとんど実がならない。
りんごの新しい品種の開発について解説。AのりんごとBのりんごを交配させ、その実から取った種を植えると、様々ないろや味のりんごが誕生する。この中から新しい品種として残したいものを選抜していく。求められるポイントは味と育てやすさ。今、育てやすさで勢力を拡大している品種が「ぐんま名月」。試食したマツコは「昔から食べてるふじがいる。そこから少し甘くなってる。」などと話した。群馬名月について農家の松井恵一郎さんは「通常リンゴは一度に沢山なると来年花が咲かなくて実が取れなくなるが、それが性質的に起こりにくい。」などと話した。
個人で品種を開発した人物を紹介。大槻只之助さんは「王林」を1952年に開発。王林はふじ、つがるに次ぐ生産量を誇る人気品種。高野卓郎さんは「奥州ロマン」を開発。他にも紅ロマンや江刺ロマンなどを開発している。
今も尚いくつもの品種を作り続けている現代のレジェンドと呼ばれる存在の茨城県大子町の有賀公則さんと長野県中野市の吉家一雄さんを紹介。茨城県大子町にはりんご園が40箇所以上あり、ほとんどの果樹園でりんご狩りが出来る。名物の奥久慈りんごを引っ張る存在が有賀さん。これまでにきらりなど様々な品種を開発。中でも有賀さんのイチ推しのグランジョーヌは、蜜がたっぷりでマスカットのような爽やかな香りがする。
長野県中野市の吉家一雄さんを紹介。吉家さんは30年前から個人で赤肉りんごの交配に取り組んでおり、これまでに、農林水産省に申請中のも合わせて8種類を開発している。最もオススメの品種が「ムーンルージュ」。いろどりとふじのかけ合わせで、ふじよりも糖度は1~2度高い。
吉家さんが開発したムーンルージュを紹介。赤肉りんごは元々は酸味が強いものが多かった。ムーンルージュはふじよりも糖度が1~2度ほど高い。世界の赤肉系りんごの中でも屈指の甘さ。銀座駅から徒歩1分「銀座NAGANO」で吉家さんの赤肉りんご購入可能。長野県の「信州中野いきいき館」でも購入可能。吉家さんの元にはニュージーランド・韓国など毎年のように外国から視察がやってくる。なかののきらめきを栽培している国もある。韓国では美しい断面がSNSで話題を呼び、デパートで1個1500円で売られたことも。
日本人が一番好きな果物21年連続1位のバナナ。その品種は約300種類。しかし、日本で売られているバナナはほぼ1種類。スーパーでよく見かける「キャベンディッシュ」。日本に輸入される果物の6割を占め、その量は年間100万トン。しかし、日本にも独自栽培のバナナがある。それが「島バナナ」。サイズはキャベンディッシュの半分以下。東京では銀座にある沖縄県のアンテナショップなどで購入可能。品種不明、ルーツ不明、国の統計情報なし。謎のフルーツを教えてくれるのは50年前に石垣島で食べた島バナナが忘れられず沖縄に島バナナ農園まで開園したお天気キャスター森田正光さん、森田さんの師匠・熱帯果物マニアの高橋健さん。
森田さんは、6年ぐらい前から島バナナに全フリしているという。まず伝えたいことは、島バナナの謎の生態。沖縄・甘みなどで100年以上栽培される国産バナナ。ルーツや遺伝子として海外のものと何が近いのかがよく分かってないという。ただ、沖縄には小笠原から入ってきたという文献が残っていて、小笠原にはフィリピンから入ってきたのではと言われているという。主に北緯30度~南緯30度の熱帯・亜熱帯気候でバナナは栽培される。温暖化の影響で、将来的には鹿児島や高知でも収穫できる可能性があるという。スーパーでよく見るバナナはキャベンディッシュという品種で、通年栽培が可能で運搬しやすい。沖縄のバナナは、冬があるため収穫量が一定しない。約300種類あるバナナの中で、非生産国に流通しているのはほぼキャベンディッシュだという。バナナは1株から70~80本とれる。一般的なバナナは3本で200円前後。島バナナは一房約500~700円。全国で流通しないのは、皮が薄くて傷つきやすいから。皮に少しでも当たると黒く変色するので売り物としては扱われにくいという。森田さんは、島バナナが好き過ぎるあまり沖縄に自らの木を持つまでに。しかし、2023年の台風6号でなぎ倒された。島バナナの株は、1度収穫したらその株は終わり。脇から出てくる株を育てるという。島バナナの魅力は、普通のバナナとは違いリンゴ酸が多い。数ある果物の中でもバナナはダントツで糖質量が多く、いちごの3倍以上ある。島バナナはリンゴ酸が多く含まれているため普通のバナナとは全く違う味わいだという。元々の皮が薄い上に、熟すとさらに薄くなる。
島バナナ独特の酸味はどうやって生まれるのか。石垣島のやえやまファームで栽培している島バナナは約250本。畑をある方法で大自然に近づけ、本来持つ酸味を引き出している。泡盛の搾りかすであるもろみを利用し、そこに納豆やイーストなどの菌を混ぜた発酵肥料をバナナに与えることで、有機物の分解が進み大自然の中のような栄養状態になるという。こういう栽培の仕方はバナナに限らず、世界中の農業で流行っているという。栄養を吸い取るため本来なら切る先端をあえて残すことで、島バナナ本来の力を引き出し酸味が強くなるという。
島バナナ独特の酸味・香りを活かし、島バナナを練り込んで焼き上げたケーキなどが島バナナスイーツが次々誕生。その中で2人が注目するのがwakwak農園が手がける島バナナソルベ。完熟した島バナナをミキサーにかけ、撹拌しながら冷やし固めて完成。
島バナナの魅力を紹介。 スーパーで販売されているいわゆるバナナであるキャベンディッシュは食べ頃の状態で店頭に並ぶ。一方、島バナナは緑の状態で販売されている。食べられるように自分でじっくり育てていく。島バナナの追熟方法は、軸部分にアルミホイルを巻いて吊るす。最初の数日はほぼ変化はないが、収穫してから10日後ごろから徐々に黄色になる。島バナナは皮が薄いので早く黒くなりやすいという。
