- 出演者
- 池谷亨 片渕茜 中垣正太郎 平出真有 吉崎達彦 尾河眞樹 柊宏二
自民党派閥の政治資金事件を受け、自民党と公明党は政治資金規正法の改正に向けた初の実務者協議を開き、いまの国会での改正に向け作業を加速させる方針を確認した。ただ、公明党は国会議員が連帯責任を負う「連座制」の導入などを求めているのに対し、自民党内では慎重な意見があり実効性のある案が出せるかが焦点となる。
きょうの予定を確認。国内では3月の貿易統計や訪日外国人客数が発表される。イギリスでは3月の消費者物価指数が発表される。また、アメリカでは地区連銀経済報告(ベージュブック)が発表される。
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- 地区連銀経済報告
中東情勢について吉崎さんは「4月13日の夜にイランがイスラエルを直接攻撃したことで局面はすっかり変わった。もともとイランとイスラエルはずっと敵対関係であったが、イランの攻撃は必ずフーシ派やヒズボラなど必ず代理人を使った攻撃にとどまっていがた、今回4月1日にダマスカスにあるイラン領事館がイスラエルの空爆を受けたことでいままでの微妙なバランスが崩れつつある。今回のイランの攻撃はドローンやミサイルを使った限定的なものなので大ごとにはしたくないんでしょう。ただ、イスラエルがどんな形で反撃するのか全く見えない。個人的にはむしろここで思いとどまって、『ガザ地区のラファで好き勝手やるぞ。それをお前らは認めろよ』という方がイスラエルらしいかなと思う。それよりアメリカ国内の動きに注目。バイデンさんは非常にやりにくくなったと思う。いままでイスラエルはガザ地区でひどいことをする”いじめっ子”という認識だったが、今週になったら突然共和党を中心に『かわいそうだ!』という話になっちゃって、この機会に今まで止まっていたイスラエル支援・ウクライナ支援をまとめたパッケージが動き出すかも知れないという動きもある。ただ、パレスチナの困難な状況は全く変わっていないし、民主党は相変わらず上の世代はイスラエル支持、若い世代はパレスチナ同情論、そういう亀裂が入っているので、バイデン大統領としてはなんとかネタニヤフ首相を抑えたいが、簡単ではない。11月の大統領選挙を考えるととにかく国内のインフレと中東情勢と両方を抑えないといけない、大変難しい局面が続くと思う」と話した。
ベージュブックについて尾河さんは「とても重要だと思う。FRBの基本としては移民の増加や労働参加率の上昇など労働需給の改善により堅調な経済とインフレの抑制は両立するということ。これが本当に妥当かどうかをベージュブックで確認したい。懸念としては中東情勢。原油相場がさらに上昇した場合はガソリン上昇によりアメリカの場合は可処分所得が下がってしまうので、景気にとっては大きくマイナスだが、インフレという意味では上昇要因でFOMCメンバーにとっては利下げを躊躇させるような要因になりうるので、アメリカの景気動向と原油相場の両方を両睨みでみていかないといけない」と話した。
全国の気象情報を伝えた。
NY株式の値動きを伝えた。
東海東京証券アメリカ・芝田達裕さんに話を聞く。月曜日にバイデン政権はサムスン電子などの半導体工場に最大64億ドルの補助金を支給すると発表。芝田さんは「注目しているのは電力需要の拡大。米国は半導体の国内生産を促進するいわゆる半導体法で、サムスン電子に加えインテルやTSMCに巨額の補助金の拠出を決めている。生産工程では、電力を大量に消費するクリーンルームの常時稼働が必須で、絶え間なく供給できる電力の増強が求められている。IT大手はAI構築に向けてデータセンターの拡張をすすめていて、電力確保が必須。先月、アマゾンは電力会社タレン・エナジーが運営している原子力発電所の隣接地を取得し、タレンとこの発電所から直接電力供給を受ける契約を結んだ。電力確保もAIの生命線であることを示している。アメリカの電力需要は増加が予想されているが、電力消費の2.5%を占めるデータセンターの割合が2030年までに7.5%まで拡大するとみられる。注目が高まっている企業は政府の規制外で電力価格の設定が可能なヴィストラやNRGエナジーといった電力会社、クリーンエネルギーを生産するコンステレーション・エナジーなどが注目されている。また、ビル・ゲイツが創業した原子力ベンチャーのテラパワーは、従来型原発の半分のコストで建設できる液体ナトリウム冷却の次世代原発の建設を6月に開始すると報じられている。オープンAIのサム・アルトマンCEOが会長をつとめ次世代核分裂炉の技術を持つオクロがダイヤモンドバック・エナジーへ技術供与し大規模発電所の建設・運営に合意した。増加する需要に対し安定的に環境負荷をおさえながら電力を供給するため小規模の原発がソリューションとなる可能性が浮上している」などと述べた。
為替、金利、商品の値動きを伝えた。
吉崎達彦さんの解説。吉崎さんは今回の訪米について「やはり収穫が多かったと思う。一番強烈に残ったのは議会合同演説における岸田首相のメッセージ。たった1人で国際秩序を強いられる理由はない、アメリカは1人ではない、日本はともにあるというのは画期的なメッセージ。そこまで言ってくれるのという感覚があったと思う。9日にワシントンに着いて最初に会ったのがマイクロソフトの幹部たち。そこで29億ドルの対日追加投資が発表された。うますぎるみたいなのが結構ある。その中で生成AIの開発拠点も作る話も出ている。経済安全保障が重視される今の時代は日本に追い風が吹いてる。新産業政策というか世界的に政府が経済に関与することが増えている。サプライチェーンの安全を確保するためにはしょうがないという流れがきている。中国に対する警戒感や反グローバル主義などいろんな理由はあるが、世界経済全体としてはあまりいいことではないが、日本に対しては追い風」などと述べた。対日投資が増えている背景について。吉崎さんは「世界の民主主義陣営の中で日本というのはよく言えばナイスガイ、悪く言えば安パイ。特別な野心がないけど、アメリカ中心の秩序が長く続いてほしいと思っている、ありがたい相手だと見られている。訪米の最中にはUSスチールの株主総会もあった。日本製鉄による買収提案は承認されたが、司法省やCFIUSで審査され大統領選挙で政治問題化するのではないかと言われている。日本製鉄の企業戦略事態は合理的だと思うが、新保護主義の標的になっている」などと述べた。今回の訪米による政治的な効果について。吉崎さんは「バイデン大統領と岸田首相の関係はちょうど2年半になる。国内的な見方でいうと岸田首相は長く持ってもあと半年。今回の国賓待遇は一種ご褒美訪米という面があったのではないか」などと述べた。解散の可能性について。吉崎さんは「4月28日の統一補欠選挙、3連敗となると岸田おろしが始まってゲームセットじゃないかという声も多いが、3月の春闘で5%台前半というすごい賃上げが決まった。6月に差額の調整分が入り月の上旬になると1人当たり4万円の定額減税もくる。6月に突然良くなる可能性はある。この後の景気指標、内閣支持率は慎重に見ていく必要がある」などと述べた。
衆議院東京15区島根1区長崎3区の補欠選挙がきのう告示された。投開票は28日で自民党派閥の政治資金をめぐる事件後初の国政選挙となる。自民が東京15区と長崎3区で独自候補の擁立を見送ったため唯一与野党対決の構図となった島根1区の勝敗が注目されていて、結果は岸田総理の政権運営を左右する。政治とカネの問題、賃上げや物価高対策といった経済政策、少子化対策などが争点になる。(日経電子版)
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- 岸田文雄日本経済新聞 電子版自由民主党
日産自動車はきのう銅の変わりにアルミニウムを使った次世代モーターを開発したと発表した。銅より軽くて安いアルミを使い車体の軽量化や電気自動車の製造コストの低減につなげる。日産は将来的にEVの製造コストを3割下げ、2030年度にガソリン車と同等にする計画だ。EVの価格競争が激しいなかコスト低減で販売拡大を目指す。(日経電子版)
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- 日本経済新聞 電子版日産自動車
銀の国際価格の指標となるニューヨーク先物が約3年3ヶ月ぶりの高値圏に上昇している。背景には金と比べた割安感に注目した買いがある。銀は金と同様に株や紙幣と異なり実物としての価値がある。一方重量あたりの単価が金に比べ大幅に安く「近所の金」と呼ばれアメリカの個人投資家などから銀への資金流入が加速している。そのほか銀の低迷を長引かせてきた産業用需要で回復の兆しが出てきたことも追い風になっている。最大の消費国である中国では3月のPMIが好調・不調の境目である50を6ヶ月ぶりに上回った。不動産不況による経済停滞からの回復期待が出ていることも背景にあるようだ。(日経電子版)
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- 日本経済新聞 電子版購買担当者景気指数
吉崎さんは選挙について「島根1区が唯一の与野党対決なので注目だが、一方で東京15区で9人の候補者が立っていると選べないことも今の日本の政治を象徴しているのかなと思う。島根1区は自民党も苦戦するのでは。」などと話した。(日経電子版)
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- 岸田文雄日本経済新聞 電子版自由民主党
QUICK企業価値研究所の柊宏二氏に話を聞く。テーマは“株価5万円 実現の可能性と2024年度の投資テーマは”。柊氏は「2024年度の日経平均株価は1989年の高値を抜き4万円に到達する可能性が高いと指摘してきた、現在も強気で4万円は通過点にはすぎず、さらなる上昇が期待できる相場なんじゃないかとみている」などと話し名目GDP額と日経平均株価の動きを説明。株価上昇の背景を“景気低迷の中国からの資金シフト”“日本の半導体産業の復活”“企業の資本効率改善に向けた取り組み”“バフェット氏の日本株への投資効果”“日本経済のデフレからの脱却”とあげた。5万円の実現については今後の日本企業の収益改善にかかっているといえるとして、24年度に達成しなくても25年度には十分達成しうるとみているとのこと。柊氏が注目する今年度の投資テーマは“株主還元の強化”で、資産防衛のためにも配当、自己株取得など株主還元は非常に重要になるとみているとのこと。株主還元の強化で注目銘柄をあげ、特に注目しているのはみずほFGをと住友商事。みずほFGについて「配当性向の目安は40%で低くないが自己株取得を実施せず、今年度から自己株取得開始の可能性あり」などと話した。住友商事については「大手商社5社のうち他の4社がいずれも累進配当方針を導入の中、まだ導入していない。新しい中期経営計画での株主還元方針に注目」とのこと。最後に「株主還元が業界他社より見劣りしているからといって必ずしも期待できる銘柄とは限らない。利益や財務の状況をしっかりとチェックしてから判断する必要があるんじゃないかなと思う」などと注意点を話した。7時8分ころからモーサテプレミアムで投資のヒントをライブ配信。
16日、FRBのパウエル議長は、インフレ率が高止まっていることから、利下げに転じる時期が従来の想定より遅れることを示唆した。パウエル議長はアメリカ・ワシントンで行なったカナダ中銀総裁との対談で、「抑制的な金融政策が効果を発揮するまで、さらに時間をかけることが適切」として、現行の水準を当面維持するとしている。
習近平国家主席はドイツ・ショルツ首相との会談で「中国とドイツは世界2位と3位の経済大国で、全世界に重要な影響を及ぼしている」と述べ、米中対立を背景にドイツからさらに投資を引き出したい考えをにじませた。ドイツにとって中国は8年連続で最大の貿易相手国でショルツ氏の今回の訪中にはドイツ企業の幹部からなる経済代表団も同行した。一方、ショルツ氏は自らのXで習主席に対しロシアにウクライナ侵攻をやめさせるため影響力を行使するよう求めたことを明らかにした。
アメリカのイエレン財務長官は16日、イランによるイスラエル攻撃が世界経済に与える影響について「波及は見られるが広範囲に及んでいるとは言えない」と強調。その上で「紛争が世界的なものに発展しないよう封じ込めたい」と述べた。また、イエレン長官はイランに対して「今後数日のうちに制裁措置を行うことを想定している」と述べ今週鈴木財務大臣も出席するG7財務相・中央銀行総裁会議などで、イランへの制裁について議論したい考えを示した。
通信アプリLINEの個人情報が流出した問題で総務省は運営元のLINEヤフーに短期間で異例となる2度目の行政指導を実施した。LINEヤフーはシステムの運用を委託する韓国IT大手「ネイバー」から資本的支配を受けており、総務省はその見直しなどについて「再発防止策では不十分」として7月1日までに具体的な対策を報告するよう求めている。
モーサテプレミアムのお知らせ。26日、金曜日のよるにセミナーを開催。アメリカ株高の持続力について今年の後半戦を占う。会員は無料でセミナーに参加できる。テレ東BIZ会員などはU-NEXTにて販売する。詳細は番組HPを御覧ください。