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秋の味覚の王様、サツマイモ。今日の主役はホクホクした舌触りが特徴の金沢の「五郎島金時」。東京・銀座の「銀座 すが家」は店主の菅谷さんが作る石川県の食材を使ったメニューが評判。五郎島金時は細長くカットし、甘エビをすり身にしたものを巻く。油で揚げればねっとりした甘エビをサクサクの五郎島金時が包む一品に。石川県金沢市にある近江町市場の老舗青果店にも並ぶ五郎島金時は金沢市の伝統野菜「加賀野菜」にも認定されている。「和甘味 つぼみ」では五郎島金時を使った「五郎島金時芋ぜんざい」が人気。粒の食感を楽しめる。「御菓子司 つば屋」では五郎島金時が様々な商品に活用されている。中田さんは五郎島金時に魅了された菓子職人。「和トリッツォ 五郎島金時」は「いろんな味を加えやすい」という特徴を利用した新商品だという。中田さん愛用のペーストは”ミスター五郎島金時”と呼ばれる生産者が作ったものだということ。
五郎島金時の生産者・河二さんのもとに訪れた。この地は砂丘地で作るので水分の少ないサツマイモができるとのこと。砂地で育つため肌艶がよく鮮やかな色合いになる。有限会社かわにでは自社で生産したイモの加工を行っており、焼き芋は上品な甘さがある。規格外品の焼き芋はペースト状に加工しスイーツを販売している。こうして河二さんは五郎島金時の魅力を発信していることからミスター五郎島金時と呼ばれるようになった。家庭で作る料理で五郎島金時のポテトサラダ、めった汁を紹介した。サツマイモは河二さんの家庭を支えてきた食材だった。この後は河二さんの苦い経験と、金沢のイタリアンシェフが五郎島金時を使用した新作に挑戦する。
オープニング映像。
五郎島金時の産地は、砂丘が多いことから、昔は不毛の地と呼ばれていた。サツマイモ栽培が始まったのは江戸路時代。ある農家が薩摩の国を訪問し、種芋を持ち帰ったのが始まりとされている。昭和20年代にはスプリンクラーを設置し灌漑設備を整えた。サツマイモ生産者の河二さんは大阪の大学卒業後サツマイモ栽培を始めた。転機となったのは阪神・淡路大震災の時、地元の復興を手助けするために五郎島金時を物資として送ろうと準備したが火が使えない避難所ではイモの調理ができず止められてしまった。そこで自家製の焼き芋作りを始めた。さらに能登半島地震が起きたときには支援物資として焼き芋を届けた。金沢市にあるリストランテ・スギヤマでは五郎島金時といった地元の食材を提供している。杉山さんは新作メニューのために河二さんのもとに訪れ食材を調達した。
五郎島金時を使用した新作メニュー、五郎島金時のクレープが出来上がった。生産者の河二さんを試食に招き入れた。次にベシャメルソースを加え、ペーストをタルト生地に流し込み加賀棒茶のジュレを被せるなどして商品を完成させた。
五郎島金時を使用した新作メニュー「五郎島金時のタルト」が完成した。イモの甘みと甘エビの甘み、甘酸っぱいソースが合う商品。五郎島金時の生産者・河二さんは新作を試食し今後も真面目にイモを作り続けると話した。故郷を愛する生産者と料理人が五郎島金時を輝かせる。
エンディング映像。
次回予告。