- 出演者
- 村上龍 小池栄子
オープニング映像。
千葉市にある鰻の成瀬は鰻屋で一度蒸してから焼く関東風で甘辛いタレのおのうな重が全国を席巻している。鰻の価格は高騰する中で安くてうまいを実現する店。その調理の仕方では関東ではうなぎを背中から裂いて骨や内臓を取り除く。次に串を打って一度焼いて白焼きに。関東風のバイは余分な油を抜いてふわふわ食感にするために一度蒸す。串打ち3年裂き8年焼き一生と呼ばれるほどうなぎの調理は奥深い。老舗店ならうな重の平均価格は5000円ほど。一方で鰻の成瀬では外国産のうなぎを使用していて信頼できる輸入業者から蒲焼にした段階のものを仕入れている。美味しさの秘密は特別な調理機器にで一定時間蒸すことでふわふわ食感にその注文が入ってから同じ機器で焼いていく。蒸しと焼きそれぞれに最適な時間が設定され機械がすべてやってくれるので職人は必要なし。普通なら30分以上かかるうな重が10分以内で提供できる。その値段は1番安い並で1600円。一尾入った松でも2600円と、老舗店の半額で楽しめる。鰻の成瀬はコロナ禍の1年前にオープンしたが急速に店舗数を増やしたが今や海外を含め258店と快進撃を続ける。他の大手飲食チェーン店とここ2年間の出店数を比べると一目瞭然。
鰻の成瀬を展開するフランチャイズビジネスインキュベーションの社長の山本昌弘は、フランチャイズビジネスのコンサルタント事業を続けていたが、FCが儲かるビジネスモデルを自ら実践するために2年前に鰻の成瀬を始めると加盟店が急拡大し注目の人に。しかし流行り廃りの激しい飲食のFCビジネス。焼き牛丼チェーン店の東京チカラめしは今や大幅に減少し、500店舗近くあったいきなり!ステーキも3分の1近く減少した。急拡大する鰻の成瀬に山本はゆっくり出すと競合にとられてしまう可能性があるというが山本は飲食業界は未経験だった。鰻の成瀬の本店があるのは横浜だが駅からは10分以上離れた住宅街で集客力の低そうな住宅街の中。それでも店の前で待っている客が。駅から遠くても客は必ず来てくれる。山本の読みにはうなぎは目的食で、うなぎを食べたくて客はやってくるが一等地にあってもメリットはないという。わざわざ来てくれるので家賃が60万円かかる横浜駅前に出店せずに20万円の場所でやっていける。さらに店内にもコストを抑える工夫にあちこちにすだれがあったが、ここは元々海鮮居酒屋で、すだれの裏には前の店のメニューがあったがテーブルもDIYで手作りしている。さらに店の看板は値段が高いのでプリントしたシートにした。
この横浜店の成功が加盟店の増加に成功した。今年4月にオープンしたばかりのFC店の鰻の成瀬 福岡福津店ではオーナーの野田は2024年3月までは小学校の先生をしていた。畑違いの転職の強い味方には、FCオーナーなどが入っているグループLINEがありそこには出店するにあたって他のオーナーからのアドバイスが書かれていた。その店は元々寿司店だったためにほとんど手を加えずにうなぎの店に。改装費も50万円以下で売上も順調だという一般的にFCチェーン店ではオーナー同士のつながりは薄いが鰻の成瀬は否で助け合う仕組みを作った。創業以来、加盟の希望者が絶えないという成瀬。この日は加盟が決まったオーナーの山本が最終面談を行う日。その多くがFCビジネスの初心者で、脱サラしたばかしの駒井さんは鰻の成瀬で勝負したいと考えたが56歳で双子の子供が生まれたが残り少ない会社員では収入が心もとないとFCオーナーとなって稼ぎたいという。面談中山本は売上目標や細かいルールなどを口にすることはしない。ただ加盟するオーナーが不安なくスタートできるよう寄り添う。さらにパートやバイトにも気を配り、昼と夜の間に一度店を閉める時間があるが、子育て中のパートは子どもに時間を使うなど都合よく働けているという。
山本はうな重の値段設定についてはランチで売上を上げていく形にしたというが単価2000円以上取れる業態でそれでも安いと思ってもらえるものを模索したところ、うなぎだと思ったという。また会社員がランチにうなぎを選んだ場合老舗の店では提供に30~40分かかるので会社員の選択にうなぎ店はなかったが会社員の客層がほしいとあえてカウンターの店を作るなどし、売上をあげるために鰻の成瀬を作ったという。また1号店と言えば本来一等地などに建てるが、飲食経験者には鰻の成瀬の1号店は三等地以下の場所だと言われ売れないと言われていたという。しかしできないと周囲に言われれば燃え上がるタイプでそう言われれば言われるほどえられるリターンも大きいと答えた。またFCビジネスに関わる人には儲けてほしいという思いがあり、豊かな生活をしてもらいたいと答えた。
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鰻の成瀬が新たな挑戦に乗り出した。鰻の成瀬で国産うなぎをたべたいという声があったというが導入しようと考えたと山本は答えた。日本有数のうなぎの産地の愛知県の西尾市は全国トップクラスの取り扱い量を誇るうなぎの養殖の会社が。売りはその養殖技術にある。うなぎの養殖は通常全面コンクリートの池で行われるがここでは自然の環境に近づけるため山土や砂利を敷き詰めていく。さらに水は地元矢作川の清流水を使用しパイプラインに引き込む。良質の脂ののった一色産うなぎは地域ブランドとして全国の老舗店なでで人気を博している。この会社を紹介された山本は、7月に訪れて社長に取引を打診。しかし、うなぎ業界で鰻の成瀬には賛否両論がある中で付き合いたいとは思っていなかったという三河淡水魚。しかし、フランチャイズを経営する人たちの生計をたてられるFCを展開したいという志に共感したという。山本は社長のハートを掴んで国産鰻の入手にこぎつけた。
取引相手でもあり飲食経営の教室や店を経営する黒瀬実寿希さんは山本の経営手腕に皆が嫉妬していると語る。彼には普通がないのでスピード感があるという。その普通でない生き方は子供時代からだという。1983年に滋賀県高島市に生まれた山本は両親は共に教師でしつけは厳しかったが自分を曲げない少年だったという。他人が気にしないことでも理不尽だと思えば強く抵抗した。19歳のときにはイタリアへ語学留学へ。帰国すると英会話のECCに入社したがそこで出会ったあるビジネスが山本の運命を変える。
山本は高校をでイタリアに語学留学をしたが何故イタリアなのか?の答えに母親は元教員だがオペラ歌手で今ミラノに住んでいるという。小さい頃から母がイタリアと日本を行ったり来たりしていて日本でコンサートをするときにイタリア人のゲストが来るなどし比較的自分の中でイタリアと言う国は身近だったという。しかしイタリア語を生かせる仕事は日本にはなかったと答えた。また将来の企業を考えて英会話のECCに入ったがそこでフランチャイズに触れたがグループ全体の売上などをみてECCジュニアが利益を出していることを知ってフランチャイズが面白いと思ったのがきっかけだという。
フランチャイズビジネスに興味をもった山本はその後、FCで業績を伸ばす大手の大手清掃会社に転職した。FCビジネスのいろはを学びFC本部のスーパーバイザーに。一人で100以上の店舗を受け持ち全国でトップセールスを記録。しかし次第にFCビジネスに疑問を感じ始める。ある日上司から本部が加盟店に購入させる集客用のチラシを任された。山本は加盟店に負担が増えるだけと伝えたが上司は本部の考えることではないと突っぱねた。本部は会社員で会社の上司の顔色を見て仕事をしていて、本部の売上だけを考えている状況だったという。山本は加盟店を成功させるFCビジネスを作ろうと考えた。掃除の会社をやめて37歳で今の会社を立ち上げた。FC展開する会社のコンサルタントやアドバイスをしながら2022年にそのノウハウを実践する鰻の成瀬をオープンした。しかし、オープン当初は賑わったものの、一週間もすると閑古鳥に。
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2022年に鰻の成瀬をオープンした山本。しかし、オープン当初は賑わったものの、一週間もすると閑古鳥に。そこで山本は老舗店には固定客がいて広告を売っていないことが明らかになったのでそこを狙っていけば一定の商圏があるのではと感じたという。山本はSNSを駆使して割引クーポンなどを発信。するとすぐに効果が現れ横浜店は繁盛店になった。底から次々に広告戦略を打ち出したが都営地下鉄の窓やつり革で広告展開したちCMをうった。こうした広告戦略は加盟店の信頼にもつながっている。本部の手厚いサポートをうけて店舗を拡大するオーナーも。
清掃会社でFCビジネスを学んだという山本は性格に難があったので成績が良ければ干されていたときもあったという。またFC本部が加盟店の面倒を見ないのも割く、加盟店の努力が足りないという意見について山本はそのとおりだと思うと語り、フランチャイズに加盟し一人も成功者がいなければそれは本部が悪いということになるが一定成功している人がいるなら成功する可能性もあり、加盟店の責任にもなるという。しかし自分の問題として投げ出している本部もどうかと思うと語った。またフランチャイズを運営していく上で一番大事なのは利益だとしているが、山本は加盟店が利益を出していることが1番平和だと答え、本部はうなぎのあまり売れない時期も見越して施策を考えていると答えた。
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山本は滋賀県高島市にやってきた。その目的は居抜き物件で展開予定の店の内装を手掛けるためだがこの場所をよもぎ蒸しサロンに変えたいという。
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山本は滋賀県高島市にやってきた。居抜き物件をよもぎ蒸しサロンに変えたいという。穴のあいた椅子の下で炊いたヨモギの蒸気で全身を蒸すことで血行促進が期待できるという。しかしその知識はまったくないという。しかし称賛はありよもぎ蒸しは個人店が多いのでチェーン展開にすれば面で取れる可能性があると感じたという。美容の見本市で器具を調達し広告戦略にも力をいれた。今年10月にサロンをオープン予定。
山本は三方よしについて自分だけ幸せになっても周囲が幸せでなければ意味がないと感じていると答え、自分が先に幸せになるとチームの輪が乱れる可能性があるという。
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山本がふるさとの滋賀県高島市で新たな挑戦を始めた。
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山本がふるさとの滋賀県高島市で新たな挑戦を始めた。その理由は高島市は若年層の流出や若い女性が減少し、将来的に消滅する可能性のある自治体の一つに数えられている。地方創生をしようと思ったきっかけには合理的でないことをしようと思ったと語った。
村上は今日の総括に1号店は駅から15分はかかる商店街の一角。「うなぎ」なら少々立地が悪くても検索して来店するだろうという読み。2等立地に出店して固定費を下げ、その分価格を下げた方が商売として成立するものでないという想像。内装はすべてDIY。ハンディがあっても成功させれば店主が「自分でもできる」と思ってくれる。うなぎが商社から仕入れ、店舗では蒸して焼くだけ。機器を導入して職人は不要。全店きちんと儲かっている。1番大事なのは利益。FCビジネスで携わった人が幸福になることに関心がある。とした。
カンブリア宮殿の次回予告。