2024年10月11日放送 21:00 - 22:20 NHK総合

ニュースウオッチ9
▽異例の短期決戦の裏側で何が▽秋の3連休・天気は?

出演者
広内仁 斉田季実治 佐藤真莉子 星麻琴 竹野大輝 吉岡真央 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(ニュース)
ノーベル平和賞に日本被団協

核兵器のない世界への一歩となるのか。ノーベル平和賞に日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)が選ばれた。核兵器が二度と使用されてはならないことを証言によって示してきたことなどが評価された。発表の瞬間を待つ日本被団協・箕牧智之代表委員と高校生平和大使。箕牧代表委員は「本当にうそみたい」と語った。関係者に届いた喜びの一報。もう1つの広島県被団協・佐久間邦彦理事長は「被団協の役割は非常に重要なんだな。日本政府にも核兵器禁止条約を批准してもらい世界をリードしてほしい」、日本被団協・木戸李市事務局長は「被爆者があの日から今日まで、長年奮闘してきた。諦めることなく頑張ってきた。それ全体に対する賞だと思う」、箕牧代表委員は「ノーベル賞をもらえることになると大きな力になる。核兵器は絶対になくしてほしい」と語った。広島市の平和公園にある原爆の子の像のモデルとなった佐々木禎子の兄で、被爆者の佐々木雅弘さんは「真っ先に禎子に報告した」と語った。ノーベル平和賞に日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)が選ばれた。ノルウェー・ノーベル平和委員会は、日本被団協の受賞理由について「核兵器のない世界を実現するための努力と、核兵器が二度と使用されてはならないことを証言によって示してきたことが評価された」としている。その上で「被爆者は筆舌に尽くしがたいものを描写し、考えられないことを考え、核兵器によって引き起こされた理解を超えた苦痛を何とか理解する手助けをしてくれる。日本の新しい世代は、被爆者の経験とメッセージを継承している」と語った。石破総理大臣は訪問先のラオスでの記者会見で「長年、核兵器の廃絶に向けて取り組んできた同団体にノーベル平和賞が授与されることは、極めて意義深いことだと考えている」と述べた。広島県・湯崎知事は「国際情勢が核兵器について強化すべきという流れがあると思う。それに対し大きくノーベル財団が釘を刺したということだと思う」、広島市・松井市長は「核兵器禁止条約成立に大きな原動力、貢献したことが評価されたのではないか」、長崎市・鈴木市長は「国際的に改めて被爆者の核兵器泣き世界の実現へ向けた取り組みが高く評価された」と述べた。

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中継:ノーベル平和賞に日本被団協

広島・広島市内のホテルにいる日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)・箕牧智之代表委員に中継で話を聞く。箕牧代表委員は、今回の受賞、率直な受け止めは?「大きな歴史が、私の胸に届いたような気がした。体をちょっと治して、ぜひとも核兵器の廃絶について世界へ訴える機会を作りたい」、今回は核兵器使用のタブーの確立に大きく貢献したと、長年の活動が評価されたことについて「戦後ね、ビキニの核実験があったあと団体が出来て、広島、長崎の者が東京の日比谷公会堂で大きな大会をして被爆者を救えというようなことから始まった。当時は被爆者もたくさんいた。いまは10万人そこそこの人数になったが、これからも、私たちは逃げずにやっていこうと思う」、若い世代に被爆者の経験とメッセージを継承したことも評価されたことについて「被爆者の平均年齢が85歳を超えた。2世、一般の国民が戦争のない、平和な世界を訴えて、皆でいったらどうかと思う」と述べた。

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広島・広島市内のホテルにいる日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)・箕牧智之代表委員に中継で話を聞く。箕牧代表委員は、世界では、ロシアによるウクライナ侵攻や、中東情勢の緊迫もあって核兵器使用への懸念が高まる中での受賞について「いつでもすぐ核兵器を使うぞというふうな、威嚇をどの国もしている。国連では核兵器を持つ国は5つと決まっているが、ほかの国が核兵器を、核兵器があるから安全なんだという言い方。私たちは絶対反対。核兵器のない世界でないと世界の平和を保つことはできない。イスラエル、ガザ辺りは、子どもたちが血まみれになって、食べ物のない毎日を送って学校、駅、橋を壊され戦争が終わりそうにない。国民は平和を願っているはず。しかし政治家がどうしても戦争へ踏み切って。ロシアでもイスラエルでもそうだと思う。国連の力で止めることはできないのかと疑問に思っている」と述べた。

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ノーベル平和賞 各地で喜びの声 海外メディアは

ノーベル平和賞に日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)が選ばれた。核兵器の開発、製造、保有、使用を禁じる初めての国際条約、核兵器禁止条約の採択に貢献したとして、2017年にノーベル平和賞を受賞した国際NGO・ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)は、SNSに「おめでとう。広島と長崎の被爆者は、核兵器がもたらす壊滅的な影響に対する人々の問題意識を高め、核兵器を廃絶するためにたゆまぬ努力を続けてきた」と投稿し祝意を示した。海外のメディアも厚く伝えた。オーストラリアのテレビ局は、今夜のニュースの冒頭で、フランスのテレビ局は、解説付きで伝えた。米国の有力紙は、被爆者や広島、長崎の写真を掲載するなどして受賞を伝えている。

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中継:被爆地の広島・長崎

広島から柳生寛吾が中継。ノーベル平和賞に日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)が選ばれた。ノ被爆地の広島と長崎はどう受け止めているのか、現地から中継で報告。広島の被爆者の方々も、今回のノーベル平和賞の発表の瞬間を中継などで見守り、日本被団協の受賞が分かった瞬間、長年活動してきた被爆者からは涙を流して喜ぶ声も聞かれた。被爆者の方々、平均年齢は85歳を超えている。被爆の実相、これを後世にどう伝えていくかが課題となっている。今回の受賞は、これまで一貫して核兵器の廃絶を訴えてきた被爆者の活動が認められたといえる。一方でウクライナや中東情勢など、国際情勢の核兵器を巡る状況は緊張の度合いを増している。そうした中での今回の受賞。核兵器を巡る情勢が厳しい中で、世界が、核兵器が使われたらどういうことになるのかということは過去の問題ではなく、今向き合うべき問題としてこれから考えていくことを与えるきっかけになるといえる。唯一の戦争被爆国である日本はもちろん、世界各国のリーダーが核軍縮にどう向き合っていくかが今後、問われていくことになる。

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長崎から池田麻由美が中継。ノーベル平和賞に日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)が選ばれた。長崎から中継。被団協の活動を続けてきた被爆者たちは、「これまで核兵器をなくそうと活動してきた世界中の皆さんの受賞だ」と話し、これからの活動の励みになったと受け止めている。市民からは、核兵器の廃絶や戦争がない世界を作っていく活動で、受賞はゴールではなく、通過点だという声もあった。被爆地としては被爆者の声を後世につなぎ、長崎を最後の被爆地にするという思いを新たにしていて、今回の受賞は、その思いを世界中で共有するきっかけになる。被爆者が始めた被団協の活動は今、被爆2世や地元の学生など、次の世代に引き継がれていて、今回の受賞は、今後の活動の後押しになる。長崎で取材をする中で、世界で核兵器を巡る情勢が厳しさを増していることについて、被爆者の悲しみや憤りの声を聞いてきた。被爆者の思いや体験を直接聞くことができるのは、今が最後の時代。被爆者の声を改めて掘り起こし、伝え続けなくてはいけないと感じる。

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ノーベル平和賞平和公園日本原水爆被害者団体協議会長崎(長崎)
日本被団協 “ノーモア ヒバクシャ” 願いを世界に発信

日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)は、核兵器廃絶を願う被爆者の声を、唯一の戦争被爆国日本から、68年にわたって世界に発信してきた。日本被団協が結成されたのは、広島と長崎に原爆が投下されてから11年後の1956年。その2年前には、太平洋のビキニ環礁で行われた米国の水爆実験で、日本の漁船・第五福竜丸の乗組員が被爆し、国内で原水爆禁止運動が高まりを見せていた。結成の宣言で「人類は私たちの犠牲と苦難をまた再び繰り返してはならない」と核兵器廃絶を訴えた。しかし東西冷戦で、米国と旧ソビエトを中心とした核開発競争は激しさを増していく。そうした中、国連の軍縮特別総会で演壇に立ったのが、14歳のときに長崎で被爆し、日本被団協代表委員を務めた山口仙二さんだった。その後も日本被団協は、国連や世界各地で原爆の写真展を開くなど、地道な活動を続け、「ヒバクシャ」は世界に通じることばになった。冷戦が終結したあとも、各国は核兵器の保有を続け、核実験が行われるたびに日本被団協は抗議してきた。

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日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)は、歴史的な訪問にも立ち会った。2016年、米国・オバマ元大統領が、現職の大統領として初めて、被爆地、広島を訪れ、坪井直代表委員が直接ことばを交わした。核兵器廃絶に向けた国際的な取り組みにも関わり、2017年に採択された核兵器禁止条約の交渉会議では、約300万人分の署名を集めて目録を提出し、条約の採択を後押しした。条約の前文には「被爆者が受けた容認し難い苦しみに留意する。被爆者が行っている努力を認識する」として、被爆者に寄り添うことばが盛り込まれた。その後も、すべての国が核兵器禁止条約に参加することを求める「ヒバクシャ国際署名」を続け、最終的に1370万人分余の署名を国連に提出した。

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ただ世界では、核による脅威が依然として続いている。ウクライナ侵攻を続けるロシアは、去年、米国との核軍縮条約、新STARTの履行を一時的に停止すると一方的に表明し、ウクライナ情勢を巡って、核の威嚇を繰り返している。核ミサイル開発を加速させる北朝鮮・キムジョンウン総書記は、今月行った演説の中で「わが国に武力行使を企てるなら、核兵器の使用も排除しない」と述べている。オスロ国際平和研究所・ヘンリクウダル所長のコメント「日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)へのノーベル平和賞は、核使用の脅威が驚くほど高まっている重要な時期に授与される。私たちが無視できないメッセージだ」。

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解説:受賞の背景は/核廃絶への影響は/日本の役割は

社会部・富田良記者がスタジオで解説:ウクライナや中東で戦闘が続いているが、今回の日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)のノーベル平和賞受賞の背景には世界情勢もあるのか?「世界情勢を受けて、核兵器がまた実際に使われるんではないかという懸念がかつてないほど高まっていることが考えられる。ウクライナへの軍事侵攻に踏み切ったロシア・プーチン大統領は、核兵器による威嚇を続けていて、また核開発を進めている北朝鮮はミサイルの発射を繰り返している。ロシアが核兵器を使用する可能性を示唆する中で、一部の国の間では核抑止力への依存を強めようとする動きも出るなどして、核兵器に対する各国の見方が分かれる中、核軍縮に向けた機運を高めていきたいというメッセージが、今回の受賞に込められているんではないか」。

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ウクライナウラジーミル・プーチンノーベル平和賞日本原水爆被害者団体協議会

社会部・富田良記者がスタジオで解説:日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)のノーベル平和賞受賞が核廃絶に与える影響は?「現状では核廃絶に向けた見通しは厳しい。核保有国をはじめ、190の国と地域が参加するNPT核拡散防止条約の再検討会議がおととし米国・ニューヨークで開かれたが、世界の核軍縮に向けて道筋を示せるかどうか注目されたものの、ロシアによる反対で最終文書が採択でかきなかった。2021年に発効した核兵器禁止条約は核兵器の禁止や保有、使用などを禁止する国際条約で、これまでに70以上の国と地域が批准しているが、米国やロシア、中国などの核保有国は参加しておらず、また米国の核の傘の下にある日本なども参加していないので、核保有国と非保有国の溝、これは埋まっていない。また、米国とロシアの間でも去年2月に、ロシアが米国との核軍縮条約・新STARTの履行停止を一方的に表明して、これに対して米国は戦略核兵器についての情報提供を停止すると明らかにしている。各地での緊張を受け、各国が長年知恵を寄せ合ってきた核軍縮の取り組みが、行き詰まりを見せているというのが現状」。

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ニューヨーク(アメリカ)ノーベル平和賞日本原水爆被害者団体協議会

社会部・富田良記者がスタジオで解説:唯一の戦争被爆国として、今後日本に求められる役割は?「唯一の戦争被爆国である日本は核廃絶を悲願として掲げる一方、安全保障政策では米国の核の傘に頼るというジレンマをずっと抱えてきた。こうしたジレンマを抱える日本政府に対し、核兵器がもたらす悲劇を諦めずに訴え続けてきたのが、日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)であり、被爆者。しかし被爆者の平均年齢はことし3月末の時点で85.58歳と、高齢化が進んでいる。かつてはすべての都道府県にあった被爆者団体も、これまでに11の団体が解散したり、活動を休止したりしている。世界で核の脅威が高まる中で、核には核で応じるしかないという発想を転換し、核の脅威を減らす方向に世界を導くことができるのか、日本政府に求められる役割というのが非常に大きいと感じている」。

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東アジアサミット 南シナ海めぐり 米中対立が浮き彫りに

就任後、初めての外国訪問として、ラオスを訪れた石破総理大臣。東アジアサミットに出席した。会議では南シナ海の問題を巡って、米国と中国の対立が浮き彫りになった。きのう、中国や韓国の首脳と会談した石破総理は、きょう午前には、訪問先ラオス・ソンサイ首相と会談。日本時間の正午過ぎから開かれたEAS(東アジアサミット)に出席。会議にはASEAN諸国の首脳に加え、中国・李強首相、米国・ブリンケン国務長官、ロシア・ラブロフ外相らも出席。この中で石破総理は、ロシアや中国の軍事活動の活発化を念頭に、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持強化する重要性を訴えた。

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アントニー・ブリンケンセルゲイ・ラブロフソーンサイ・シーパンドーンビエンチャン(ラオス)南シナ海東アジアサミット石破茂

18か国の代表が参加した東アジアサミット。中国の海洋進出を巡り、米中の対立が改めて浮き彫りとなった。中国が海洋進出を強める南シナ海。中国の海警局の船が、フィリピンの巡視船に衝突する事案が相次いでいて、両国の対立が深まっている。ASEANの外交筋によると南シナ海を巡って会議では、米国のブリンケン国務長官が「中国の威圧的な行動について、危険な行動だとして、すべての国が国際法を尊重するべきだ」と求めた。一方、中国・李首相は「われわれは常に国際法を順守し、当事国との意見の隔たりに適切に対処してきた」などと主張し、従来の立場を繰り返した。

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アントニー・ブリンケン中国人民武装警察部隊海警総隊南シナ海李強東アジアサミット東南アジア諸国連合

就任後初めての外国訪問で、首脳外交を展開した石破総理大臣は、一連の日程を終えて「地域情勢、国際情勢について、日本の立場を強く発信する貴重な機会になった。今後とも積極的な首脳外交により、友好国や同志国を増やし、わが国の平和、地域の安定のために全力を尽くしたい」と述べた。

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石破茂
衆院選の公示を控え 与野党が論戦

国内では衆議院選挙の公示を来週15日に控え、与野党の論戦が活発になっている。政権の継続を訴える与党側。自民党、公明党で過半数の議席を確保したいとしている。石破首相は「今回の解散は“日本創生解散”。日本そのもののありかたをもう1回新しくしていきたい」、公明党・石井代表は「公明党は今年60年になるが、結党当初から清潔な政治を旗印にして実績を積み重ねてきた。公明党が与党にいることが大きい」と述べた。対する野党側は、政権交代が必要だと主張。立憲民主党・野田代表は「アベノミクスは間違いだった。ボトムアップの経済政策を打たなければ日本の経済はよくならない」、日本維新の会・馬場代表は「(政府・自民党の)国民に負担をお願いする道を受け入れるのか、日本維新の会がやってきた行財政改革をやって新たな財源を生み出すのか判断してもらう」、共産党・小池書記局長は「原発求めなければいけない。再生可能エネルギーで雇用も増やす」、国民民主党・玉木代表は「国民の手取りを増やし、国会議員の税制上の特権を剥奪したい」、れいわ新選組・山本代表は「中小零細の不況型倒産が止まらない。日本国内で作られた製品を政府が買い上げていくの私たちの政策」、社民党・福島投手は「防衛予算は天井知らずだ。介護保険の立て直しをやる」、参政党・神谷代表は「減税、国民の負担率を下げる。国内経済を回していくことを中心に訴えていきたい」と述べた。

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ニュースの舞台裏:衆院選で準備進む 掲示板や投票所

選挙の際のポスターの掲示板や立ち寄る投票所。前回の衆議院選挙で投票所の数は、全国で約4万6000か所に上った。異例の短期決戦となっている今回の衆議院選挙。舞台裏で急ピッチで準備を進める各地の自治体に密着。公示まであと4日。候補者のポスターを貼る掲示板の設置作業が急ピッチで進められている。群馬・渋川市では市の委託を受け、作業を行っているのは地元の看板製作会社。掲示板は市内の約400か所に設置。これまでの衆議院選挙では、1週間かけて設置していたが、今回は僅か4日間ですべて設置しなければならない。通常よりも人員を増やし、2人がかりで作業を行うなどして、なんとか期限に間に合わせようとしていた。

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渋川市渋川市(群馬)衆議院議員総選挙

投票所や開票所の準備にも短期決戦の影響。投開票日の27日が、全国障害者スポーツ大会の期間に重なっている佐賀県。これまで開票所として使用してきた総合体育館が卓球の会場に。選挙まで時間がない中、急きょ別の施設のステージを使えないか検討。広さが従来の会場の3分の1程度しかないため、シミュレーションを行って準備を急いでいる。神戸市東灘区では、場所の確保に加え、思わぬ影響。衆議院選挙のあとに県知事選挙が控える兵庫県。この地域では、これまで使用していた投票所が、どちらの選挙でも使えないため、知事選挙が終わるまで、公園に仮設の投票所を設置することになった。その期間、公園の一部が使えなくなるが、仮設の投票所を撤去して再び設置すると、費用が数十万円増えることから、やむをえない対応だという。

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基山町(佐賀)東灘区(兵庫)第23回全国障害者スポーツ大会衆議院議員総選挙

1月の地震に加え、先月、大雨被害に遭った能登地方では、今回の選挙をどう受け止めているのか。地震による被害で自宅を解体した男性は「選挙という状態の気持ちではない」と語った。こうした中でも、選挙の準備が進められている。石川・輪島市では、前回159か所に設置した掲示板。今回は災害の影響で60か所に減った。多くの人の目につきやすいスペースが設置場所に選ばれた。投票所についても、以前使用していた施設が避難所になっているなどの理由で全体の数は減る予定。このため、仮設住宅の集会所に、期日前投票ができる臨時の投票所が設けられることになった。政府は、衆議院選挙の投開票の事務などに充てる経費として、今年度予算の予備費から815億円を支出することを決めた。民主主義の根幹をなす選挙。これだけ予算と労力がかかっている。多くの人に関心を寄せてもらい、投票所に足を運んでもらいたい。

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