- 出演者
- 池谷亨 林修 角谷暁子 峰竜太 山根良顕 北原里英
オープニング映像。
鮮魚店&スーパーのウラ側をすべて見せる。
いま勢いに乗る本庄鮮魚。埼玉を地盤に3店舗を展開している。昔ながらのスタイルがお客さんの心を掴んでいる。最近魚とお金に関することで衝撃だったのが、タコの値段がマグロを超えたこと。もうひとつが、イクラの高騰。一方で安くなっているという魚が、ブリ。豊漁だった上、養殖が進んでいる。本庄鮮魚の亀戸店では、約100種類の鮮魚などを扱っている。一般的なスーパーでは30種類程度だという。
本庄鮮魚では9割以上を豊洲市場で仕入れる。バイヤーの磯谷さんは、まずはしっかり利益がとれる魚を探していく。お客さんが欲しがるたくさん売れる魚でしっかり利益を出そうという。3店舗分として3箱購入し、2割近い値引きに応じてもらった。1尾180の仕入れ値で、店頭では300円で売る。粗利率は40%。あまり知られていない魚は、普通に利益を取るという。マツカワカレイは刺し身にしても絶品と言われるが、漁獲量がとても少ないため幻の高級魚。値段が高いと売れ残る可能性があるため、あまり利益を取らない。仕入れ値は1尾2250円で、店では3000円で売る。粗利率は25%。この日は40種類を仕入れた。マグロの解体ショーで販売していた大とろは、設けなし。ファンになってもらうためのサービス品だという。
本庄鮮魚の値段の決め方をスタジオで解説。「マアジ」など大衆魚で40%の粗利益を乗せ300円、次に知名度の低い「ハチビキ」などの魚が32%で1400円、認知度は低いが高級な高級魚「マツカワカレイ」などは25%乗せて3000円など。
本庄水産では認知度は低いが高級な高級魚「マツカワカレイ」は煮付けや寿司などにして提案していく。本庄鮮魚では客に魅力を伝えるため知られていないおいしい食べ方の研究も並行して行っている。すると、担当者も納得の味となった。
池谷さんは無名の魚は安く食べてもらって名前が知られて大衆魚になることを期待して販売しているのではないかと紹介。角谷さんはカワハギは依然は知名度が低かったが売れてくると値段を上げていると話し、池谷さんはカラスミに使われてきたボラはこれまで日本人は独特の臭みを避けてきたが外国人が好むことが分かり利益を出せるようになったと紹介。
本庄鮮魚で取材を続けると、外国人がボラを好む様子が見られた。フライやカレーとして楽しむと行った声も聞かれている。バングラデシュ出身のオーナーが営むサルシーナハラールフーズではボラをタマネギやトマトとともに炒めた「バングラデシュ風 ボラカレー」が出来上がった。スパイスが臭みを消しているものとみられるが、魚入りのカレーも最近ではよく見られるという。
本庄鮮魚は廃棄率が普通のスーパーマーケットは平均8.6%なのに対し、わずか1.2%しかないという。廃棄率の低さが利用者に還元されている側面があると見られ、売れ残った魚は寿司などに転用することで売り切れるようにしているのだという。
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- 全国スーパーマーケット協会本庄鮮魚
埼玉県所沢市の所沢総合食品地方卸売市場にアキダイの秋葉弘道社長が。毎朝社長自らが足を運び野菜を仕入れているが、慣れ親しんだ店で掘り出し物を狙うためあえて7時という遅めの時間帯に来るという。冬のほうれん草は霜が降りると凍らないように糖分を蓄えるのでおすすめ、土垂という里芋は濃厚で粘り気があるが埼玉のものは別格などと紹介。秋葉社長はほうれん草150把・里芋60kg キャベツ64玉を購入していた。
東京・練馬区にあるアキダイ本店。値段が変わらない日はなく、秋葉社長が値段を決めると、値札が次々と貼られていく。アキダイでは、50種類以上の野菜を売っているが、値段の付け方は3つ。「利益を少なめに設定した値付け」「利益を多めに設定した値付け」「赤字覚悟の値付け」があるという。店先に並べるものや産地でパックされているものは、利益を少なめに設定。去年から高値が続くキャベツなどは、安く仕入れている分利益を少なめに設定している。10円値引きしたほうれん草は、仕入れた150把がこの日だけで9割近く売れた。少し高めの里芋は、利益を多めに設定。普通の里芋の倍以上の値段をつけた。質が良いものは値段を下げずに、多めに利益を狙う。じゃがいもなど日持ちする野菜は、強気の価格設定で勝負。赤字覚悟の目玉商品には、1パック10円のかいわれ大根、1房100円のバナナなどがある。
人気スーパーアキダイが赤字覚悟で売る目玉商品。中でも最も赤字が出るのが、卵。1パック10個入りで、税抜き88円で販売。仕入れ価格の3分の1だという。週1回の特売日、集客のための目玉商品だ。日曜日、店の前には卵を目当てに長蛇の列ができていた。特売品以外も買ってもらえるように、開店前からフライングで買い物ができるようになっている。この日は200パックの卵を用意したが、1時間で完売した。特売品だけを買う人もいたが、それ以外の商品も買っている人が多かった。
スタジオからは「完全に肌感なのは長年のキャリアに裏打ちされていることだと思った」、「売れ筋で利益を出す本庄鮮魚と売れ筋は安くして産地のものでこだわるアキダイとそれぞれに違いが見れた」などの感想が出た。アキダイでは他にもオープン直前まで店内の電気を消して光熱費を抑えるなど安い価格を実現するための努力をしている。
「LIFE IS MONEY」はテレ東BIZ、TVer、U-NEXTで配信中。テレ東BIZでは「LIFE IS MONEY特別版 林会議」も配信中。経験をまじえたアドバイスが好評。最新回は、高輪ゲートウェイシティを手掛けるJR東日本。
キャベツは主要産地の1つである千葉県での天候不順あり、育成期間が長いことから天候の要因を受けやすいことも一因となっている。一方でこの先は価格が落ち着くとみられている。
スタジオからは「安いものだけでなく良いものであれば相応の値段を払う消費者の協力も必要だと思った」などの感想が出た。